レオン (1994) -米/仏作品-


Leon

あらすじ

ニューヨークで暮らすマチルダという12歳の少女の家族は継母と義姉、父親は二重人格の捜査官であるノーマン・スタンスフィールドの為に麻薬を保管、彼女の優しい弟だけが心の慰めになっていた。ある日、スタンスフィールドとその部下は父親が麻薬をくすねていたことに腹を立て、家族全員を惨殺するが、丁度買い物にでていたマチルダはレオンの部屋に行くことでその難を逃れる。すぐにマチルダはレオンが有能な殺し屋であることを知り、弟の復讐の為に殺し屋として訓練して欲しいと彼に頼む。父性愛とも、友情とも係わりを持たず、植木が友人だったレオンはマチルダと時を共有する事で、次第に生きることや愛情の意味を紐解いていくが、一人生き残ったマチルダをスタンスフィールドは見逃すはずも無く、思いもよらない物量作戦を彼女に対して仕掛けてくる。「完全版」には22分の未公開シーンが加わり、レオンが殺し屋になったきっかけやマチルダの背伸びのシーンがあったりと、より深みのある内容になっている。

主な出演者

ジャン・レノ (レオン)
ナタリー・ポートマン (マチルダ)
ダニー・アイエロ (トニー)
ゲイリー・オールドマン (スタンスフィールド)
ピーター・アペル (マルキー)

見どころ

劇場に何度も通った位大好きな作品です。リュック・ベッソンの繊細な表現にもかかわらず、「完全版」は米国で物議をかもし出したとかですが、この親子とも恋人とも区別のつけられない微妙な愛情にすっかり参ってしまいました。しかし注目に値するのはやっぱりゲイリー・オールドマン。この可愛い狂気(などと表現すると反論がありそうなので注釈入れちゃいますが、「スーツに穴が開いた」と死体を撃ちまくる八つ当たり、なだめられて「わかった、わかった」と言いつつ解っていないやんちゃさは微笑ましい限り。だからよけいに狂気が際立つわけで)のスタンスフィールドは正に理想のタイプ。惚れましたね(笑)。ベートーヴェンは好きかとマルキーに聞いてみたり(ベートーヴェンを演じている作品あり、マルキーの答えは「何とも言えない」で、コメディかと思いましたが)「始めはパワフルだけれど、あとは退屈で、だから聞くのを止めたんだ!」と本心ともつかない台詞がよけいに狂気を引き立たせているところなどは◎。切れ者の癖して詰めが甘いんだから、もう(笑)。と、注目する人物を変えてみるとまた楽しめる、とてもお買い得な作品でもあるのでした。しかし、ドアの陰に隠れているのはイイとしても、やっぱり薄べったくなっていたのかしら、と想像するだけでも笑ってしまう…(笑)。こんなワタクシですが、毎回ラストシーンではうるうる。スティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」がまた涙をさそいます。
"I think we'll be ok here, Leon."

裏話

  • ナタリー・ポートマンは当初年が若すぎるという理由で役を降りましたが、結局戻ってきてリュック・ベッソンを唸らせる見事な演技を見せてくれました。
  • レオンとマチルダが一緒にトニーからの仕事をするシーン、ドアの内側から撃ち返して来る男はリュック・ベッソン本人。
  • 同じくレオンがドアチェーンを切断するシーンの、部屋の男はジャン・ユーグ・アングラード。
  • パトカーが道のあちこちに停められているシーンを撮影している最中、「本物の」泥棒が撮影現場に出くわし、撮影とは知らないその泥棒は警官の制服のエキストラの集団にあっさり観念しました。
  • スタンスフィールドの一行がマチルダの家族の部屋にアプローチしていくシーンで、レオンの部屋の時計は11:58を指していましたが、その後の場面はきっかり2分、彼らは「正午」の約束を守ったのでした。
  • レオンの植木の名前は"agalaonema"アグレオネーマ。
  • リュック・ベッソンの初稿では、レオンのフルネームはレオーネ・モンタナでした。
  • リヴ・タイラーはマチルダ役には歳を取り過ぎていると考えられました。

あら捜し

  • マチルダがアパートに戻り包みを開いてお金を数えている時に警察官が入ってきますが、その後もお金はきちんと包まれています。
  • しかもマチルダは床板を戻さなかったのに、侵入したことに気づかれなかったのは不思議。
  • 2度目にSWATが突入するシーンでチームが壁に沿って下がると、その壁がなぜか揺れていて、内側に歪んでいます。
  • マチルダに尾けられているスタンスフィールドがDEAの建物に入っていくシーンで、入り口の上の窓に立っているカメラマンの姿が見えます。。
  • レオンのサングラスに映っているミルクの量がショットの度に違っています。ミルクがテーブルに置かれた時には映っていたものが、「火曜日は空いているか」と聞かれた後には無くなっています。
  • 「ゲーム」の直前、レオンのミルクの量が映る度に違っています。彼はグラス一杯にミルクを注ぎませんでしたが、カメラが彼に向くと並々入っています。マチルダとの会話で画面が何度か切り替わりますが、その度にミルクの量は変化しています。
  • 再び「ゲーム」のシーンでは、お風呂場の鏡が出たり消えたりします。マドンナの時にはあった鏡がマリリン・モンローの時には消え、チャップリンで再び現れてジーン・ケリーでまた消えます。
  • レオンはマチルダの練習の為にライフルを組み立てますが、彼もマチルダもスコープを調整せずに数百ヤード先のターゲットがこれで捕らえられるのは、合点がいきません。
  • レオンを乗せたタクシーがDEAの建物に横付けされるシーンで、バックミラー越しの映像のすぐ後、そのミラーが消えています。
  • マチルダがSWATに捕らえらる直前に彼女は左手に鍵を持っていましたが、持ち替える機会など無かったはずなのにその鍵を渡したのは右手。
  • ファット・マンが警察に電話をかけるシーンでレオンが後ろに立った時、電話機のアンテナが縮んでいます。
  • そしてレオンが彼の喉元にナイフを突きつけたため、電話を切るのに押したボタンは下方でしたが、オフボタンは上方についています。
  • その電話の本体にはコードが付いていませんでした。
  • 「完全版」でマチルダが初めての射撃にペイント弾を使うシーン、撃たれた男の白いTシャツが紅く染まった場所が変わります。
  • マチルダが階段の踊り場でタバコを吸っていて、レオンがなぜタバコを隠すのかと尋ねるシーン、そのタバコの長さがショットによって変わります。
  • 校長の話によると、マチルダの通っていたスペンサースクールはニュージャージーのワイルドウッドにあるハズですが、映画の最後でその学校からマンハッタンが見えます。ワイルドウッドは海外沿いの町でニュージャージーの最南方にあり、ニューヨーク・シティからは150マイル以上の距離があります。

撮影地

  • Chelsea Hotel, Chelsea, Manhattan, New York City, New York, USA (Mathilda's building corridor)
  • Hoboken, New Jersey, USA
  • New York City, New York, USA
  • Paris, France
  • Supreme Macaroni Restaurant - 511 9th Avenue, Manhattan, New York City, New York, USA
  • West New York, New Jersey, USA

聞きどころ

(再生する前に、ヴォリュームの確認をお忘れなく♪)
スタンスフィールド: "Bring me everyone ... EVERYONE!"
レオン: "No women, no kids. That's the rules."