フィフス・エレメント (1997) -仏作品-
|
|
あらすじ
二百五十年先の未来、巨大で邪悪なエネルギー体が地球に接近しつつあった。もとは精鋭の兵士で、現在はタクシー・ドライヴァーのコーベン・ダラスの運転するタクシーに空から降ってきたのは赤い髪の少女、リールー。コーベンは彼女に頼まれ神父の元へ連れて行き、そこでリールーこそが地球存亡のカギを握ると知らされる。一方、地球の危機を救うための4つの石が、惑星フロストン・パラダイスでコンサートを行う異星のディーヴァに託されている事が判明。コーベンはリールーを連れていく事になるが、自らの利益の為にゾーグもその石を狙っていた。
|
|
主な出演者
ブルース・ウィリス (コーベン・ダラス)
ミラ・ジョヴォヴィッチ (リールー)
ゲイリー・オールドマン (ゾーグ)
|
イアン・ホルム (ヴィト・コーネリアス)
クリス・タッカー (ルビー・ロッド)
|
見どころ
フランス人監督によるフランス映画、とは思えないスケールの大きさ。異才リュック・ベッソンのハリウッド殴り込みのこの作品、ハリウッド作品を見慣れていると「その中のひとつ」として片付けられてしまいそうですが、細かいこだわりはやはりフランス人ならでは、と思いました。最新のテクノロジーの未来にも「マッチ」は出てくるし、ブルース・ウィリスを「地球を救う」役にしてしまうなど(しかも彼はキャブ・ドライヴァーで、リストラさえされている)、ハリウッド映画を喰ってるなあ、と(笑)。オリジナルの言語にしても、異星人にしても新しく、ゴルチエが衣装デザインをして注目されたんでしたっけ。リールー役のミラ・ジョヴォヴィッチはひたすらキュートで好みのタイプだし、「ディーヴァ・ダンス」はエリック・セラ会心の作らしく、あの高音は鳥肌モノで昔のオペラ鑑賞をしていた貴婦人が失神してしまう気持ちが何となくわかったようでした。クリス・タッカーのうっとおしさすらオチがついているし、ひたすら空回りのゾーグの間抜けさも、爆死というカタチでオチているし(前作レオンでも爆死)娯楽大作としてはオッケーといったところでしょうか(笑)。
|
裏話
- リールーの話している言葉は、リュック・ベッソンが考え出しミラ・ジョヴォヴィッチが手を入れたもので、撮影が終了する頃には彼らはこの言葉だけで会話をすることが可能になっていました。
- フロストン星のホールでの大爆発は、映画史上最大の室内での爆発シーンでした。ほとんど制御の域を超えそうでした。
- 車の運転席に座って、マクドナルドの前で待っている警官はマック・マクドナルドという名前の役者によって演じられています。
- コーベン・ダラスが目覚めた時、部屋の壁には2263年3月18日とありますが、3月18日はリュック・ベッソンの誕生日です。ちなみに翌日はブルース・ウィリスの誕生日。
- 大統領がヴィト・コーネリアスに20秒で説明を求めるシーン、彼はきっちり20秒で話を終えています。
- 主人公ブルース・ウィリスと悪役ゲイリー・オールドマンは、作品中一度も話をしたり会ったりしていません。
- この台本は、リュック・ベッソンが高校生の時に書いたものでした。
- リールーのフル・ネームは、Leeloominai Lekatariba Laminatcha Ekbat D Sabat。
- 8億ドルかけた特殊効果は、当時もっとも高額な予算でした。
- ハリウッド外で作られた最も高予算の映画です。
- ゲイリー・オールドマンのほとんどのショットは、彼の頭上に円形があります。実際、画面の中央に円を配置するのは作品の主題でもあります。それに対してブルース・ウィリスの登場する場面には、長方形やドアが背景に使われています。
|
あら捜し
- リールーが「壊れない」ガラスケースを拳で壊すシーンの直前、そのガラスにすでにヒビが入っているのが見えます。
- ゾーグが引きずる足は右だったり、左だったり。
- 始めの方のシーンで、回収するときには蜘蛛の巣や埃にまみれていた石が、ケースの中にあるときにはきれいになっています。
- そしてこの時見える「フィフス・エレメント」の像の右肩に人の手形がついています。
- ディーヴァがコーベンの頬に触れたとき、一筋の彼女の青い血の跡を残しますが、次のシーンではその血の量が増え、形も変わっています。
- 警察がコーベンのアパートにやってきて、黄色の円に両手をつくようにと指示するシーンで、スピーカーの色が灰色から赤、そしてまた灰色に変わります。
|
撮影地
- London, England, UK
- Mauritania
- Pinewood Studios, Iver Heath, Buckinghamshire, England, UK
(studio)
- Royal Opera House, Covent Garden, London, England, UK
- Vatnajokull Glacier, Austurland, Iceland
|
聞きどころ
(再生する前に、ヴォリュームの確認をお忘れなく♪)
|
|