ハンニバル (2001) - 英/米作品 -


Hannibal

あらすじ

トマス・ハリスのベストセラーで、ハンニバル・レクター博士3部作の最終作の映画化。「羊たちの沈黙」で収容所から逃げ出したハンニバル・レクター博士は、イタリアのフローレンスで美術学者として潜伏していた。一方、アメリカでは彼の被害者であるメイソン・ヴェンガーが、彼に対しての復讐の機会を狙っていた。生命維持装置に頼りながらかろうじて生き延びていた彼はレクターを誘き出そうとクレアを利用する。

主な出演者

アンソニー・ホプキンス (ハンニバル・レクター)
ジュリアン・ムーア (クラリス)
レイ・リオッタ (ポール・レンドラー)
ゲイリー・オールドマン (メイソン・ヴェルガー)
ジャンカルロ・ジャンニーニ (リナルド・パッツィ)
フランチェスカ・ネリ (アレグラ・パッツィ)

見どころ

怖がり故、個人的には避けがちなタイプの作品ですが、さすがのアンソニー・ホプキンス。色々感想はあったのですが、「脳味噌のシーン」の衝撃が強すぎて、覚えているのはコレだけかも(笑)。「羊たちの沈黙」のレクターの方が知的さにあふれていてより不気味でよかったかな。レイ・リオッタを他の作品やコマーシャルでみる度に、この映画が思い出されて困ります(笑)。

裏話

  • ジョディ・フォスターの降板で、ジュリアン・ムーアはジリアン・アンダーソン、ケイト・ブランシェット、ヘレン・ハントらを打ち破ってクラリスの役を獲得しました。
  • トマス・ハリスがこの作品を書き上げた後、彼は「羊たちの沈黙」の主要キャスト(ジョナサン・デミ、ジョディ・フォスター、テッド・テリー、アンソニー・ホプキンス)らの承認を得ようと本を贈りました。このシナリオは、デミとフォスターが彼らの役柄の新たな性格に不満足だった為、最低でも15 回は書き直されましたが、結局この二人は作品に関わっていません。
  • メイソンの豪邸は、ノース・キャロライナのアッシュビルにあるビルトモア・エステイトにあります。
  • 7−8人のエキストラと、フローレンスでのシーンの何人かのちょい役はアンソニー・ホプキンスの口添えによるものでした。彼はまた、撮影時、住民を安心させることにも力を貸しました。
  • レイ・リオッタは、「脳味噌のシーン」で実際に鶏肉の赤身を食べました。
  • レクターとパッツィがフローレンスで見ている野外オペラ、「Dante's La vita nuova」はこの映画の為に特別に作曲されたものです。作曲家、パトリック・カシーディは3分間のシーンの為に丸一曲のオペラを作曲しました。
  • フローレンスのこの作品が撮影された地方では、「ハンニバル・レクター/彼のいた場所を訪ねる」というガイド・ブックが売られているそう。
  • ゲイリー・オールドマンは当初、アンソニー・ホプキンスとジュリアン・ムーアに続いて名前を並べて欲しかったそうですが、監督に却下され、それなら全くクレジットしないで欲しいと要求しました。結果、映画のオープニングにもエンディングにも名前が出ていません。しかし、ヴィデオとDVDの発売時には、彼の名前が付け加えられています。
  • 映画撮影技師ジョン・マシーソンによると、3通りのエンディングが撮影されたそうです。原作通りの結末が映画で通用するか疑問だった監督は、原作者ハリス用、プロデューサーのディーノ・デ・ローレンティース用、そして監督リドリー・スコット用の三種類を撮りました。
  • FBIウェブサイトの、「お尋ね者トップテン」にはハンニバル・レクターの名前が第一位に上がっています。その他の名前は全て実在する人物です。
  • ジョディ・フォスターとジョナサン・デミの降板によって、アンソニー・ホプキンスは当初レクター役に戻ることを渋っていました。プロデューサーは代役としてティム・ロスをレクター役にと考えていました。
  • ヴェルガー役は始め、クリストファー・リーヴに打診されましたが、断られました。

あら捜し

  • レクターがクラリスに出した最初の手紙は、彼が舐めて封筒を閉じましたが、クラリスがそれを彼女の机の上に見つけて開封する時に、その封筒はワックスで封印されているだけです。
  • クラリスがハンニバルの手紙を読むシーンで、それを読む声が被さりますが、手紙に書かれている文章とは違っています。
  • レクターがサインしたM.D.の文字はとても小さいですが、クラリスが読むときには、その文字は大きくなっています。
  • イタリアでは、他からかけられた電話を公衆電話で受ける事は認められていません。
  • レクターの持つワシントン・ポストは、実際にポストが紙面で使用しているテキストの字体と違っています。
  • メイソン・ヴェルガーの顔のアップのいくつものシーンで、役者の上唇とメーキャップの上唇が剥がれているのが見えます。特に下から見上げるシーンでは明白。
  • クラリスが彼女の銃とバッジを差し出すシーンで、彼女のイヤリングがピアスからリングへと変わり、また戻ります。
  • ハンニバルに監禁されているクラリスが目覚めた時、テーブルの上にクルマの鍵の束があります。クラリスが運転しているのは90年代初頭のフォード・ムスタング、ハンニバルはフォード・エコノライン、レンダーはアウディですが、その鍵はジェネラル・モータースのキーホルダー。
  • フランセスコが公衆電話を使うシーンで、同じ女性が2度通り過ぎます。緑のセーターを着た女性です。
  • メイソン・ヴェルガーは、クラリスによればハンニバル・レクターの唯一の生存する犠牲者ということですが、FBIのエージェントのウィル・グラハムもレクターの被害にあっています。
  • ジェネヴァの弁護士の電話番号はスイスの電話番号にしては4桁少ないです。
  • 録音されているジェネヴァのの電話番号は「004123」となっていますが、ジェネヴァのエリアコードは22で、「004122」が正しい番号です。

撮影地

  • Asheville, North Carolina, USA
  • Biltmore Estate - 1 Approach Road, Asheville, North Carolina, USA
  • Florence, Tuscany, Italy
  • Montpelier, Virginia, USA
  • North Carolina, USA
  • Richmond, Virginia, USA
  • Sardinia, Italy
  • Union Station - 50 Massachusetts Avenue NE, Washington, District of Columbia, USA
  • Washington, District of Columbia, USA